イスラエルの宗教と体制

西田さんの書いたコラム「障害を持った私を生んだことを訴える!イスラエルの子供たち」へのコメントの中で、超正統派について触れましたが、「超正統派って何?」という質問をいくつか受けたため、ここでちょっとイスラエルの宗教や体制について書きたいと思います。

 

イスラエルでは、ユダヤ教は国教ではありませんが、政治と宗教は正確に分離されていません。そのため、「イスラエルというユダヤ人の国家」が宗教的アイデンティティをどの程度まで明快にすべきかをめぐり、これまで様々な論議がなされてきました。

たとえば、正統派とよばれる陣営は宗教法を増やそうと努めていますが、それに対して非正統派は、それは宗教の強制であり民主制に対する侵害であると反論する、といった具合です。

こうした対立を解決するため、現在では宗教と国家の境界を定める法的手段の研究が進められています。しかし全面的な解決策が見つかるまでは、これまで同様、宗教の現状については根本的な変更は加えないとする「現状維持」の体制が保たれることになっています。

 

ここまで「正統派」や「非正統派」という言葉を使いましたが、ユダヤ人社会は次の5つに大別されています。

超正統派/正統派/保守派/改革派/世俗派

ざっくりまとめてみると、

超正統派…「あなた方の鬢の毛を切ってはならない。ひげの両端をそこなってはならない」という「レビ記」の教えを厳格に守っている人たち。黒いスーツに黒い帽子、長い髭といった姿が特徴でもあります。

正統派…『ト―ラ―』はシナイ山で神がモーセに授けたもので、これは永遠に不滅であり、同時にユダヤ人にとって唯一の絶対的指針であるとしています。

保守派…改革派の行き過ぎに反発する人たち。

改革派…『ト―ラ―』とは人間が霊感によってまとめあげたものであり、そのため基本的な戒律で、しかも時代に合ったものだけを守っていればよく、実践できないものは守らなくてよいと考える人たち。

 

一口に「ユダヤ人」といっても分類するとその社会的特徴や信条は様々です。ちょうど年末から年明けにかけ、超正統派と一般のユダヤ教徒とで対立が激化しているという記事をいくつか見かけますが、また今後コラムとして取り上げていきたいと考えています。

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