『日出処の天子、書を没する処の天子に致す。つつがなきや…』
みなさんご存知、聖徳太子が小野妹子に持たせ、随の煬帝に書送った手紙です。
「日本」という国名は、諸説ありますが、当時世界の中心であった中国から見て日の上る位置にあったのでつけられたと言われています。
では、「イスラエル」とはどういう意味か、みなさんご存知でしょうか。
聖書には、ヤコブという人物が出てきます。
イスラエルの民の祖先として尊敬されている、アブラハムの息子イサクの息子が、ヤコブです。
神はヤコブに新しい名前を与えます。それがイスラエルです。それがそのまま民族、国を指す言葉になりました。
さて、今回はヤコブが新しい名前をもらった時のお話…
このヤコブ、実は双子の弟で、兄の名前はエサウといいます。
ヤコブはエサウから、豆スープと引き換えにして「長子の権利」をとったので、兄の怒りを買いました。この「長子の権利」、もっのすごく大事なものだったのでエサウは激怒、怒りのあまり弟ヤコブを殺そうとします。
ヤコブはエサウから逃げて親戚のラバンの家に住みこみます。ヤコブは14年働いて、ラバンの娘のレアとラケルと結婚しますが、遂に神から「生まれ故郷に帰れ」との命を受けます。
ヤコブにとってこれは重大な決断でした。
兄のエサウはまだ激怒していて、自分だけでなく自分の妻や家族を全員殺してしまうかもしれないからです。彼は大量の贈り物を先に送ったり、ありとあらゆる手をつかってエサウをなんとかなだめようとしました。
しかし、彼の心は不安でいっぱいでした。
ヤコブがもうすぐエサウのところまで着く頃のある夜、ヤコブはひとりである人と夜明けまで格闘します。この「ある人」というのが神だと聖書には書いてあります。そこでヤコブは神に勝ちます。
神はその場を去ろうとしますが、ヤコブは祝福してくれなければ行かせないと意地を張ります。そこで神はヤコブにこう告げました。
『あなたの名は、もうヤコブとは呼ばれない。イスラエルだ。あなたは神と戦い、人と戦って、勝ったからだ』(創世記32:28)
その場で、神はヤコブを祝福し、彼に新しい名前をさずけました。こうして彼は勇気を得て、無事その後兄エサウと和解することができたのです。
イスラエルとは、「戦う」「勝利」などの意味があるといわれています。
このヤコブから12人の息子が生まれ、かの有名なイスラエル12部族となったわけです。それが国を呼ぶ言葉になりました。
イスラエル、という言葉にはこんな由来があったんですね。
『神は再び彼(ヤコブ)に現れ、彼を祝福された。神は彼に仰せられた。「あなたの名はヤコブであるが、あなたの名は、もう、ヤコブと呼んではならない。あなたの名はイスラエルでなければならない。」』(創世記35:9,10)
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